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2012年12月
2012年12月31日

ありがとうございました。2012年。

ご無沙汰しております。
まだ日本に帰国中です。
諸事情により、すっかりブログ更新がおろそかになっております。。。
そして、今年がすっかり終わろうとしています。。。^^;

今年も沢山の方にご覧頂き、ご意見頂き、本当にありがとうございました。
心から感謝しています。

モスクワ情報ブログとして読んで頂いている方が多いのに
最近のこのブログは、ただでさえ更新が少なくなっている上に
内容は震災関係等、モスクワに関係ない事の割合も多くなって
それでも、変わらず応援して下さっている皆様のお陰で
今年も楽しいブロガー生活を送る事ができました。


実は先日も陸前高田に行ってきました。

現地では、残った被災建物の取り壊しがすすみ
町があった形跡さえなくなろうとしていました。

壊滅的被害にあった陸前高田では、被災した建物を目印に
あそこに何があった、ここは何があった。。。と、かろうじて分かるような状況です。
それさえもなくなって、更地化が進んで行けば
何処に何があったのか、ここにどんな町があったのか。。。
そのわずかな目印さえもなくなっていく過程を目にする事になります。


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避難所指定されていた、市民体育館の最後の一部がまさに取り壊されようとしていた。


もちろん、
多くの命を奪った出来事の残骸を早く撤去して欲しい
もう目にしたくない、
そう思う人も多く、その気持ちは当然だと思います。

一方で、形跡さえ無くなっていく、町の様子を寂しく思う方の意見も伺いました。

被災した建物を取り壊す事は、町を再建する為の一歩である事も確かです。
それがなければ先に進めません。

でも、ただただ更地と化して行く町を見つめているだけでは辛い。
未だ遅々として進まない復興のプロセスの中で
かろうじて目に付くのが、取り壊されていく町の形跡だけでは
ますます疲弊してしまうだろうな、と感じました。

それは、陸前高田に限らず。

国や地方行政レベルで進んでいる復興があるのは分かってるけど
その事が、住民レベルに共有される事、
物理的に目に見える形での復興が進む事、
そんな事が、現地の方々には必要なのではないか、と感じました。

震災関係のニュースが減り、人々の興味が薄れている。。。
日本に帰って来て、そう思いました。

でも、本当に大変な時期が過ぎ去った訳じゃない。

復興支援で必要とされる事は刻々と変わり
個人レベルで出来る事は、ますます少なくなりつつあるけど
忘れない事は、唯一、誰もが出来る復興支援だと思ってます。

人は、人に見守っていてもらえると、強くなれます。

来年も、偶然にでも、このブログに立ち寄って下さった方が
少しでも、東北に思いを馳せてくれる時間を作って下さったらと思います。

もちろん、モスクワ記事も、来年も(辛口でw)頑張って行こうと思っています。
今年最後の記事も、モスクワじゃなくて震災記事になっちゃいましたが。。。(ーvー;)



皆様、本当にありがとうございました。
よろしければ、来年もぜひ、お付き合い頂けたら、と思います。

皆様にとって、素敵な2013年になりますように。
復興への歩みが、一歩でも多く進む年となりますように。

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2012年12月31日

りり拝


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risurisu_journal at 21:35│ブログランキングPermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 原発/震災を考えよう 
2012年12月11日

祭りに行くな、選挙に行け。

今年最後の月命日に、私は今、日本にいます。

衆院選と都知事選のダブル選挙という“祭り”の真っただ中、
1年9ヶ月経った今も、進まない復興問題を置き去りに
原発問題ばかりが際立つ候補者達の言葉に違和感を覚えながら。

そんな候補者の一人に
「自分が立候補する事で祭りをおこし、(問題に)注目してもらう」
と、立候補した芸能人がいます。

個人攻撃をするつもりはないけど
今回の選挙は彼が立候補する前から、すでに“祭り”です。
芸能人に、ことさらに“祭り”にしてもらう必要がない程の“祭り”。
申し訳ないが、彼の立候補はそれを煽るだけに見えてしまった。
それが私の第一印象。

ホームページを見ても政策らしい政策は何一つ書いておらず
原発即時廃炉を始めとする彼の「政策」は
どれも単なるスローガンの域を超えない。

それなら。。。と、聞きに行った街頭演説。
イベントさながらに仕切られた駅前での演説の前半は
都知事選で、同じく原発即時廃炉を掲げている候補者を持ち上げる事に終止した。
都知事選候補者本人や、なぜか広瀬隆まで壇上に登り、とにかく反原発モード。
演奏や福島県の政治家や一般市民(ホントか?)のスピーチを挟み
彼の後半のスピーチが始まった。

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いよいよ政策が語られるかと思いきや、
誰もが知る、ニュースで流れた原発事故の不手際や、政治判断の失敗の話、
メディアが情報を隠していると言う批判
汚染された食料批判、東電批判
電力は余っている、東日本も汚染されている。
原発を推進して来たのが自民党であり、石原ファミリーであるという敵作り。
誰かがどこかで話した事、誰もが耳にタコができる程聞いて来た紋切り型の反原発。

もちろん、それが彼が政治家になって、やり遂げたい事なのであれば
ある程度はそういう内容もあっていいと思うし
反対の物を反対、賛成の物を賛成
自分の描く日本の青写真を明確に伝えるのはとても大切な事ではあると思うけど。

では、肝心の政策は?
理想の日本を実現する為に、あなたはどうするの?

後半のスピーチおよそ30分中、5、6分を使って話した“政策らしき”もの。。。

杉並(東京)の汚染状況を明確に調べる。
危険地域を把握し、対策を練る。
食品にベクレル表示をする。
汚染された地域での作付け禁止。
農家のみなさんには、新しい土地で農作物を作ってもらう。
汚染食品を止め、避難の権利を与える。


私の印象は



これは、原発デモ集会なのか?



デモの参加者は祭り気分で参加する人も多いと言う。
別にそれでも良いと思う。
デモを全面的に否定するつもりもないし、
原発に対する危機意識を流布させる事の一端は、ある時期、デモが担っていた事もある。

しかし、選挙はデモでも祭りでもない。

冷静に聞こうよ。
紅潮した頬で、判断能力のない子供を巻き込んでパフォーマンスしたり
話術のうまさや、耳障りの良いスローガンに惑わされない様にしようよ。

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この人一人を責めてる訳じゃないけどね。。。

311以降、私達に遊んでるヒマはないはずだよ。

立候補者達のまとう装飾品に目を奪われないようにしようよ
本質を見ようとしようよ。


祭りに行くな選挙に行こう。







ちなみに私自身は、在外邦人の身ですので地方参政権はありません。
本来なら居住地(今はロシア)で投票しますが
現在、一時帰国中のため、在外選挙人証というものを持参の上
以前の居住地区内で国政選挙のみに参加できます。

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当然、行きます。
ただ。。。消去法にしても、今現在、誰に入れて良いやら。。。orz


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risurisu_journal at 16:19│ブログランキングPermalinkComments(6)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 原発/震災を考えよう 
2012年12月02日

ボリショイ劇場 見学ツアー

モスクワの代名詞の一つとも言える「ボリショイ劇場」
2005年から改修工事が始まって
業者が金使い込んでトンズラしたり
費用膨張等の問題を経て
※公式発表635億ドルの2倍はかかったとの見方も。。。
昨年の秋にリニューアル・オープンした。

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そして、ボリショイと言えばボリショイ・バレエな訳で
私も何回かモスクワでバレエを見ているが
実はこの「ボリショイ劇場(本館)」では一度も見た事がない。
見るのはいつも新館の方で行われているバレエだ。

理由その1チケット高い。。。(ーー;)
理由その2)その上、結構前もって買わないと取れない。。。orz

で、まぁ、確かにボリショイの本館でボリショイ・バレエを見る事の醍醐味もあるだろうが
技術的になんらかわらないのであれば、新館の方で安めのチケットで見てもいいかな
と、思ってる人も実は結構多い。
それでも建物としてのボリショイ劇場くらいは見てみたい、という人にお勧めなのが

「ボリショイ劇場ウォーキング・ツアー」

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月)(水)(金)の12時から1時間のコースで500Rub。
チケットの販売も12時からで最大人数は15人までなので
時間より前に並んだ方がいいね。

最初に案内されるのが地下のベートーベン・ホール。

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普通は公演後のパーティーなんかに使われるみたいだけど
この時間は準備さえされていないので、薄暗い中で見学。。。^^;

続いてホワイエと言われる、上演前に観客が歓談などして時間をつぶす場

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宮殿?!

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。。。ってくらい豪華


こちらは皇帝の間と言われる部屋

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目がくらむ程の赤を基調としたこの部屋は、ホワイエとは違った豪華さ。

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隣り合って大ホールと小ホールがある。

で、こちらは展示会場。

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この時はドン・ジョバンニの衣装が上演年代ごとに展示されてた

そして、いよいよ客席へ。

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思った以上のゴージャスなデコレーションに、正直ビックリ。((((;゚Д゚))

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パルテール席でしばし説明を聞く。

しかし一番印象に残ったのは。。。

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この椅子で数時間、キツくね?!( ̄▽ ̄;)

周りの豪華さに比べて、椅子が意外と質素。。。
というか、座り心地悪そう。。。

むしろ、少し上の方の席の方が

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背中にクッションがあって良さそう。。。^^;

続いては、一番上の階。。。

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ここが、所謂“桟敷席”と言われる所からの眺め。

真っ正面を見ると

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こんな感じ(ーー;)

さらに桟敷席の真横の席だと覗き込んでも

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こんな感じ。。。
見えねー。。。(ーー)どーりでこの席安い訳だ。。。

ボリショイのチケットを入手する際に

大変参考になるツアーでございました。

ところで、このツアー、ガイドは全てロシア語
私の様にロシア語がチンプンカンプンな人間にとっては
ガイドが話している間は待ち時間となります。(ーvー;)

ただ、値段的に安いので(500rub)中をちょっと見てみたい、って人には丁度いいかも。

もっとちゃんと見たい、説明が聞きたい、質問もしたいっ!
と言う人には、こんなツアーもあ

Mavita のバックステージ・ツアー

こちらでは、上記の内容に加え、貴賓室に入れたり、舞台の上に立てたり
または、本番さながらの通し稽古を見るツアーもある。
※値段は内容により異なる。
私も稽古場での練習風景見学に参加させてもらった事があるが
有名ダンサー達と監督やスタッフの方々気迫溢れる本番前の風景は
劇場で見るのとは、また違った迫力と
少人数至近距離で見学出来るという何とも言えない一体感の様な物がある。
「ワタシ関係者でぃっす! (`_´)ゞ」みたいな錯覚?!www

そしてこのツアーの最大の利点は日本語ガイド、と言う事。
ガイドは、ご自身もモスクワのバレエ学校を卒業し
ダンサーとして活躍していた山本萌生ちゃん。
萌生ちゃんのガイドはとても丁寧で
モスクワで学んだバレエダンサーという強みを惜しみなく発揮してくれる。
なんと言っても、本人がとても明るくて気さくな所が
このツアーをより楽しくしてくれていると言っても過言じゃない。

本当は以前、彼女のツアーに参加した際に記事を書きたかったのだが
写真撮影が一切出来なかったので、言葉だけでボリショイを説明する自信がなく
しばらく放置してしまっていた。

もちろん、萌生ちゃんのツアーの方が、ボリショイのそれよりも値段は張る。
しかしツアー自体の内容が全然違う事、長さも倍(2時間)
そして、日本語ガイド付き。
さらに内情をちょっとだけ言えば、
実はボリショイ劇場と交渉してツアーを企画するのは
ほんっっっっっっっとに骨の折れる作業だ。
ロシア独特の事情もあるし、ボリショイのプライド(?)の事情もある。
んな中でも
「バレエへの興味を持つキッカケを沢山の人に与えたい。
「裾野を広げたい」
そんな思いで、萌生ちゃんは今日も奔走している。

今回行った、ボリショイ主催のウォーキング・ツアーもいいけど
せっかくなら、一度は日本語で、根掘り葉掘り(?)ボリショイ楽しむのがオススメ。
てか、とにかく萌生ちゃんがいい子♡ ‎(((o(*゚▽゚*)o)))


==========
ボリショイ劇場 ウォーキング・ツアー
開催日:月・水・金/毎週 12:00〜(約1時間)
チケット販売12時から、ボリショイ劇場本館中のチケット売り場にて。
料金:500Rub
開催人数:先着15
※条件等、常に変わる可能性があるので、ご心配な方は劇場で最新情報を入手して下さい。

萌生ちゃんのMavitaツアー、最新情報はHPでご確認下さい。
ツアー情報以外にも色々と書かれていて、ブログとしても面白いよ♪( ´ ▽ ` )ノ


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risurisu_journal at 16:59│ブログランキングPermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック イベント | 観光