チップ
2012年11月19日

今更だけど、チップの話。

ロシア在住◎年目を迎えた私ですが、未だに良く悩む問題がある。

「えーーっと、ここってチップどれくらい払う?」

今まで“なんとなく”の感覚でやり過ごして来たんだけど
キッチリしたルールや常識に基づくものではないので
やっぱりいつも悩む。

だって「非常識」と思われたくもないし
かといって、ただでさえ物価の高いこの国でチップを払い過ぎるのもイヤだ。
一週間やそこらの旅行者だったら、多少払い過ぎても
「まぁ、旅行だから」って事で片付ける事も出来るかもしれないけど
“住んでいる”となると、払い過ぎる事の負担は旅行者のそれとは比べ物にならない。

で、改めて調べて(ググって)見た。

分かったのは。。。

やっぱみんな悩んでるのね、って事。^^;

在住の人達は、金額の違いはあれど、悩みながらも何かしら置いて行く人が多い。
一方、旅行者は「払わなくて良い」「払わなかった」という書き込みが多めな感じ。
中には「チップは不要」と言い切る人も。

ただコレは、その発言がいつの時点でされていたのかって事に注意を払う必要がある。
何しろこの国は、信じられない様なスピードで、
色んな物事において、海外からの文化や習慣を取り入れている。
比較的保守的な国が多い西欧諸国に比べて、新しい物を何でも抵抗なく受け入れるのは、
同じ気質を持つ日本人としては親しみ易いが、そのスピードは日本以上。
1年前の情報さえ、現在に適用出来るかどうかは精査する必要があったりするのだ。

旅行者の方々も、この1年くらいに絞ってみれば
チップを払うという人の方が多い。。。かもしれない。
少なくとも私自身、当地に越して来た数年前と比べると
チップをおく事を明確に要求している店が多くなっているという実感はある。

さて、一口に“チップ”と言っても、実は国によってその意味合いは違ったりする。

アメリカに於いては、チップは完全に給料の一部。払って当然。(15〜20%)
それは、アメリカでウエイトレス/ウエイターというのは、かなりの低賃金だから
実際私がバイトしていた時は、確か時給$2.5くらい。
これで客からのチップがなければ、働けど働けどお金なんて手元に残らない。
それがチップがあるおかげで、1時間$10になる時もあるし、$0になる時もある。
だから、自分の担当したテーブルにはチップ欲しさに全力でサービスをする。
客の方もそれを知ってるから、よほど憤る程にサービスが酷かった場合を除いては
チップを置いて行かないと言う事はあまりない。

ドイツでのチップは、所謂“心付け”。
必ず払わなければいけない物ではないし、
払うとしても、よほど良い店か、良いサービスを受けるかという事がない限りは
切りの良い金額に切り上げて払う程度か、
持ち合わせの小銭をジャラジャラと置いて行く程度でも大丈夫。
もちろん、気持ちのよいサービスを受けたらさらに置けばいいし
気に入らなければ置かなくても良い。
それでもウエイターもウエイトレスもちゃんと給料を貰える。
※在独だった2008年までの感覚です。

では、ロシアでのチップの意味は??

ソ連時代のウエイトレス/ウエイターというのは、とても恵まれた境遇にあったらしい。
一般の市場では食べ物の種類も量も決して多くなかった時代に
レストランで働く人達は(給料は他業種並みに少なくても)食べ物や飲み物に関しては
平均的な他の市民には決して手が届かない様な物にも手が届いたから。
そしてそれらの飲食物は、家具や家電に姿を変える事が出来た。
つまり、総国民が平等である筈の社会主義の中で、
彼らは比較的裕福(有利)な地位にあったようだ。

ソ連崩壊後の今でも、その時の印象に捕われているロシア人の中には
盗人に追い銭的な不公平感を強く抱いている人も居るとの事
そうでなくても、チップという習慣そのものを
日々の生活に適用していないロシア人も結構多い。

実際、ロシア人のユージーンとカフェで食事をした時(少しシャレオツで、外人も利用する様なカフェ)
支払い時にチップを置いた私に「え?そんなの払うの?」と驚かれた事がある。
彼は結局「キミが払うなら払うよ。。。」と、
渋々
0Rub程テーブルに置いていたが。。。
0Rub25位。食事の代金は2000円位だったと記憶。
ちなみに、私は同等程度の代金に対して100Rub以下の端数をおいた。


で、こんなロシアにチップの習慣を持ち込んだの
アメリカ人旅行者だとも言われているらしい。
人類皆平等の社会主義から脱したばかりのロシアで、
アメリカの習慣と同じ様にチップをバラまいていたとしたら
新しい物を何でも受け入れる素直なロシア人達”が
外人から堂々と“エクストラ・マネー”を分捕れるその習慣を
自分たちの物にしない筈がない。

ましてや、政治上はどうであれ
一般ロシア人は “アメリカ=神” 的な憧れを持っているのでw(※持論)

※少なくとも私の周りではアメリカン・ロックをこよなく愛する奴らや、
アメリカに子どもを留学させている事がステイタス的に語る奴や、
アバクロやラルフをこれ見よがしに着ている奴らが多いw
 
そして、自らもアメリカ
気触れの私としては、ロシア人のそう言う所に好意を抱いているwww

自分にとっても大きなメリットをもたらす「チップ」という習慣を取り入れる事には
おそらくの分野に就業している人に取っても、
チップを渡す事が経済的に苦とならない
アメリカにどっぷり気触れる事の出来る層の人に取っても
容易かっただろうし、もしかしたら、アメリカ〜ンな所作をデフォとしつつある事に
多少酔いしれる事もあったのかもしれない。

真相はわからない。
あくまでも私の妄想ですので、事実をご存知の方は
「ちげーよ、ばーかっ!!ヽ(`Д´#)ノ
。。。とかじゃくて、優しく教えて下さいね。。。( ̄ー ̄;)


話を核心に戻そう。

では、一体いくら払えばいいのか?

一番多く適用されている数字は10〜15%のようだ。
しかしこれは、モスクワやサンクトペテルブルクの様な都市部での話。
モスクワでも中心部を離れれば、“多くても10%”という所らしい。
もっと地方に行けば、さらに5%程度という情報も。。。
さらに、チップが“期待”されているのは、安くてローカルな飲食店よりは
スタイリッシュで、スノッビーな馬鹿高い高級で顕著。

そもそも値段設定に暴利感が漂うモスクワの“それなりレストラン”の
おそらく“それなり”の給料を貰っているであろう従業員に対して
10〜15%フィックスでチップを払うというのは
心情的にはいささか受け入れ難い部分もあるけど
“それなり”の教育による“それなり”のサービスを提供しているなら
致し方ないとも思う。

一方、そういう“それなり”であるべきレストランで
相応のサービスを受けられなかった場合は、
“置いて行かない”という選択肢も適用して差し支えないらしい。
それは
「おめーんトコ、たけー料金ぶん取っておいて、笑顔の一つも見せらんねーのかよっ!」
という、明確なクレームの表現方法として広く認識されつつあるようだ。

そして、このようにチップを公然と要求する様なスノッビーな飲食店には
当然ながら、そのレストランで飲食出来るだけの経済力があって
そのサービスに価値があると考える
ロシア人しか行かない。
行けない。
つまり、当然チップも払えんでしょ?。。。と。
つまり、前出のロシア人ユージーンは、そういうレストランに出入りする様な奴ではない。
貧しい、という訳ではないが、
その様なレストランで飲み食いする事に必要性を感じていない。
メニューに計上している以上の金を払ってまで、サービスを受けようと思わない人達。
すまん、ユージーン。決してキミをけなしている訳ではない。。(ーvー;)

つまり、結論を言うと。。。



過渡期である。 (;`_´)ゞ

。。。

つまり、チップの習慣を持ち込んだ外人に対しては
ほぼ間違いなくチップを置く事を期待されていて、その割合は概ね10%強@モスクワ。
店のレベルやランチかディナーかによって、割合を上下させ
ある程度丸まった数字で置いて行くのがスマートなのは、他のチップ文化国と同じ

たまーに、わざわざ代金の10〜15%を計算して
レシートに手書きで書いて来る店もあるけど
ほとんどの場合、その料金を払わなければけない訳ではなく
あくまでも先方の希望が書いてあるだけ。


写真

そんな風にあたかも請求金額の様に記入してあっても
カードで払う場合は印刷してある部分しか正式な支払いに出来ず
チップの部分だけは、いつもニコニコ現金払い。
それは税金の関係だという話も。。。(ーvー;)

そして、意外と忘れがちだけど、コートを預けるクローク担当の人にも
“それなり”の店では50Rub程度渡すのが常識になりつつある。


ある有名レストランオーナーの話によると、
今やチップを一番多く置いて行くのはロシア人なんだとか。
おそらくこれは、海外に年に何度も旅行に出かける様なリッチなロシア人層が
どっぷり西洋文化に浸ったあげく、
チップをしこたま置いて行く事がリッチのステイタスとして
優越感や選民意識を得ているだけなのではないかとも思えるのだが。。。
その逆端には“ユージーン層”やらのチップとは無縁のロシア人も健在なのだから。

しかしまぁ、初めてモスクワを訪れた4年前には
レストランで「ニコリ」ともされなかった事も多かった事を考えれば
今や英語で対応してくれる事も多くなり、笑顔も当たり前の様に見られる。
その事の対価としてチップを払うのであれば、
それも仕方ないかな、と思ったり、思わなかったり。。。^^;

ちなみに、欧米ではデフォルトのウエイトレス/ウエイターの
テーブル担当制。
一つのテーブルに対して、一人のウエイトレス/ウエイターが
注文から会計まで全てを対応するというシステムも
モスクワでは適用されてたり、されてなかったりの過渡期。
欧米の担当制度に慣れていると
「さっき注文取ってくれた人じゃないと、会計頼めないのに、見当たらない!」
とか思って、担当と思われる人をただひたすら待ってたりするケースもあるけど
モスクワでは、適当な人に適当に声を掛けてみよう。
当地に於いては、まだまだ意外と担当制が徹底されておらず
誰に頼んでもOK!という店が結構多い。

めまぐるしく色々な変化を遂げているモスクワ(ロシア)。
まだまだ色々過渡期どす〜♪

参考サイト:
Travel All Russia
PASSPORT Moscow
他、投稿サイト、フォーラム等


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