駐在
2011年06月16日

大家ほど大切なモノはない@家探し

以前書いていた「@家探しシリーズ
色々と書くネタは揃えていたのだが、震災のショックで
すっかりブッ飛んでしまっていた。

昨日あった出来事が
この事がいかに重要かと言う事を改めて思い知ったので書き留めておきたい。

在モス邦人の中で、引っ越しをする人は意外と多い。
もちろん、理由は様々。
前任者の場所にスライドさせられた為、自分達の好みではなかったから。。。
ろくなリサーチが出来ずに、そもそも好みの場所に入居出来なかったから。。。

。。。等々、人それぞれ。。。

しかしその中で最も多い理由の一つが


大家が酷い。


これは私が部屋を探す際に担当していたエージェントもハッキリ言っていた。
「大家とのトラブルで引っ越しをする人はとても多い。」

一見、何もかも新しくて、何のトラブルもなさそうな家であっても
暮らしている内に色々な不具合を発見する事になるのは
全く珍しい事ではないロシアのアパート。

隙間風が酷くて部屋が暖まらないので何とかして欲しい。。。
窓を開けるとハエがハンパなく入ってくるので網戸を付けて欲しい。。。
たまに水が出なくなるの、なんでよ。。。?
電球が切れたけど、デザインが特別過ぎて
とても自分で取り替えが出来る様な代物じゃない。代えてくれ。。。
テレビ映らねぇ。。。
オーブン使ったら火災が発生した。。。
雨漏りどうにかしろ。。。

実際に暮らしてみないと分からない問題は数々ある。
それを迅速に解決出来るかどうかの鍵は、

偏に大家の誠実さに掛かっている。

いくら訴えても、のらりくらりと問題解決に動いてくれない大家も多い。
もっと酷い場合は、海外に行っていたりして
大家と連絡さえも取れない場合も珍しくない。

我が家が引っ越しを決めて、現在のアパートに決めた理由の一つも
“大家問題”が少なからずある。



さて、冒頭で申し上げた「昨日の出来事」。。。

このアパートに決めた他の理由の一つに
夏のお湯管のメンテナンスを気にする必要がない建物である
というのがあった。
以前の記事でも紹介したが、当地ではお湯と水が別々に供給されており
毎年夏の間の2週間、お湯の配管のメンテナンスのがあり
その間はお湯がストップするのだ。
お湯が供給されない2週間は、ボイラーがある家はボイラーでしのぎ
ない家庭では湯を沸かしたり、気合いで水シャワーを浴びたりしながら
2週間を耐える事になる。
しかし新しいビル等では、独自のボイラーを備えている所もあり
お湯管メンテの時期を気にせずに生活出来る所もある。
我が家のビルは、独自のボイラーは備えていないものの
近所の病院がお湯を作っており、そこから供給されるので
お湯管メンテは気にしなくても良いし、ボイラーも必要ない。。。

。。。と言われていた。。。


ええ。。。もちろん、心の片隅では思ってましたよ。。。
「そうは言っても、実際はどうなるか分からない。。。」と。。。

しかし、一昨日の夕方、それは現実として目の前に示された。。。

シャワーを浴びるべく、マッパとなりシャワーブースへ入り
蛇口をひねり、お湯が出るのを暫し待つが。。。
いつもなら長くても30秒もすればお湯が出てくるのだが、この日は出ない。。。
たまに1分くらい待つ事もあるので、希望を持ってさらに待つ。。。

。。。出ない。。。

仕方がないのでシャワーブースを掃除しながら待つが。。。

。。。出ない。。。

バスタブも掃除して待つが。。。

。。。出ない。。。


ここで現実と向き合う。

警備員に電話して確認すると、やはりお湯は来ていないらしい。。。
ただ、詳細が良くわからないので(ロシア語だから。。。(ーー;))
大家に確認(英語が話せる大家!)
大家もその事は認知しておらず、直接警備員に確認してもらうと。。。

なぜか今年から病院からのお湯配給はなくなった。。。
でも、他の地域は2週間のメンテ期間だが、このビルはたった10日間のメンテ。。。

。。。いや、待て。。。と。

精神的にも物理的にも何の用意もない中で

たった10日

とは、何事か?。。。と。

焦った大家、翌日の昨日、リノベ担当の大家の友達を引き連れ我が家へやって来た。
そそくさとボイラー設置場所のサイズを測り
「ボイラー探して、また連絡する。出来る限り明日来る。」
と、言い残して去った。

きっと、ボイラーが着くのが先か。。。
10日間が過ぎるのが先かの戦いになるのだろう。。。(ーー;)

。。。と、水シャワーを浴びる覚悟を決めていた昨日の午後。。。

「りり!今家にいる?」

と、大家からの電話。
ボイラーが手に入ったのでこれから設置に来る、と言う。

な。。。なんと!!(((( ;゚д゚)))

暫くして、大家とリノベ担当が再び現れ
ほぼ問題なく(時間は掛かったけど)ボイラーが設置された。

このモスクワにおいて、この素早い対応は奇跡と言っても良いだろう。
これもこのアパートの大家が
突然お湯を断たれた私の絶望に、真摯に心を寄せてくれたからに他ならない。

結局このアパートに置いても、
夏場のお湯管メンテの時期を気にしなければならない
という煩わしさから逃れる事が出来なかった訳で
ここを選んだ理由の一つが裏切られた結果となった訳だが。。。

大家の選択は間違っていなかった。

まだまだ色々な問題が出て来るであろう事が必至である事を考えると
今回裏切られた問題よりも
大家が誠実で迅速である事のメリットの方が大きい。

ことほどさように、
ロシアでのアパート選びにおいて、大家問題は重要なのだ。


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2011年03月11日

建物も大切@家探し

住みたいエリアが決まった来たら、次はいよいよ個別の物件。

これはヨーロッパでも言える事だけど
外観が悪い、古い イコール 内装も悪い、古い、とは限らない。

建物自体は恐ろしく古いが
部屋は全てリノベーションがしてあり、壁も床も新品、と言う事は珍しくない。

パリなんかでは築100年の建物のアパートが
比較的新しく建てられた建物のアパートよりも高い事が当たり前。
歴史的建造物に住む、という事のラグジュアリーだ。

ま、パリだったらそれも悪くないでしょう。
人生の、ホンの数年の時を
歴史的建造物の中で暮らして、古い物と付き合うのも悪くないかもしれない。
ワタシはゴメンだが。。。(ーー)

しかし、モスクワでは、いくら内装がピッカピカの新品でも
建物の古さ、劣化具合には神経を光らせた方がいい。

理由の1つは、モスクワは高層住宅が多いと言う事。
即ち、モスクワ住人の多くが、日々の生活でエレベーターを使っている。
建物が古い イコール エレベーターも古い
という状態になり易い。(全てじゃないよ)

ロシアの古いエレベーターは、狭い、暗い、揺れるの3拍子。
それでも、動いてくれているウチはまだ良い。

フロアとフロアの間で止まってしまったら。。。(ーー;)


非常ボタンを押しても誰も出なかったら。。。(((( ;゚д゚)))



てか、


非常ボタンが動いてなかったら。。。(/TДT)/


とか。。。その想像は限りなく広がる。

しかも、こんなステキな状況に地上15階とかでなったら。。。

閉所恐怖症に高所恐怖症を併発してらっしゃる方に取っては
もはや魂は死んだも同然でしょう。。。

乗ってる最中に止まらなくても
ただ普通に頻繁にエレベーターが動かない、って事も良くある。

私が以前住んでいたアパートも、2つあるエレベーターが
両方とも止まっていると言う事が何度かがあった。

ある時は、運悪く一時帰国で日本に出発する時。
9階からスーツケースを階段で運んだ。
ぎっくり腰にならなかったのが自分でも不思議なくらいだ。

またある時は、9階から階段で1階まで降りたら
1階の階段とホールを繫ぐドアに鍵が掛かっていて出られなかった。
その時は

「ああ。。。火事になってエレベーターが止まったら
ワタシは一酸化炭素中毒で死ぬのねぃ。。。」(´▽`)

と、空を見上げたモノだ。

ことほどさように、“キチンと動くエレベーター”の存在は重要だ。



一方、新しい建物であればよいのか、と言うと
そういう訳でもない。

新築、または空き家の多い建物の一部屋、
と言う様な状況の時は注意が必要。

新品のビルの新品のアパートに気持ちよく入居したとしても
平日の昼間を部屋で過ごす家族に取っては地獄の日々が待っている事もある。

それは、工事音。

紹介されたその部屋の工事は終わっていても
周辺ご近所の部屋の内装はまだ出来上がっていないという状況であれば
その物件は要注意。

ロシアの住居は、
壁の中の緩衝材の性質が著しく悪いのか、
はたまた、緩衝材そのものが使われていないのか。。。
とにかく、近隣の音を全く吸収しない。

つまり、3階下の階で行われている工事も
3軒隣で行われている工事も
全て隣りで行われている工事の様な大音量に聞こえる。

しかも、この国の工事は長い。
1軒の工事がやっと終わった頃に、
次の1軒の工事が始まれば、
延々と工事音とともに暮らす事となる。

以前住んでいたアパートは新築では全くなかったが
入居した段階で、持ち主のいない部屋が結構あった様子だった。
こういう空き部屋は、持ち主が決まれば
その後にはもれなくリノベという工事が待ち受けている。
私が住んでいた2年間
工事は断続的に休む事なく続けられ、結局終わる事がなかった。


家族が家探しに参加出来ずに、男の人だけで部屋を決める場合は特に
平日の昼間の状態を確認して欲しい。
平日の朝夜と週末の環境だけの判断で
「工事はやってるみたいだけど、静かで気にならないよ。」
なんて不用意な判断をすると

後で家族に恨まれる事となりまするよ〜。。。
(ー∀ー;)


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2011年03月05日

場所を決める@家探し

家を探すというイベント@モスクワ。

当地では不動産取扱業者を通じて行う事が多い。

外国人相手の業者は、英語が話せる事がほとんどだし
中には日本語も話せる人もいると言う。

例えば、日本人の間で良く使われているのがこんな所:

Penny Lane Realty

Blackwood

IntermarkSavills

EVANS

等々。。。

ほとんどの業者で、同じ様な物件を扱っているので
一見、どこに頼んでも同じ様にも思える。
(ただし、EVANSは他よりも高級物件を主としている)

違うのは、手数料、引っ越しサポートやアフターサビス等の内容など。

でも、一番大きいのは業者ではなく“担当者”。
一生懸命やってくれるか、プロとしてのアドバイスをしてくれるか等々で
アパート探しの期間を快適に苦悩出来るか
はたまた怒り狂いながら、さらに苦悩するかが決まって来る。

これはもう、口コミで良い人を紹介してもらえない限りは
『運』でしょうな。。。

サイトによっては地域や値段ごとの検索や
詳細な見取り図や写真が載せられていたりするので
担当者から紹介物件を待つ間にも、自分で色々と見ておくと勉強になる。
個人的にはIntermarkSavillsのサイトが見易いと思う。

前述した様に、どの業者も物件は同じ物を扱っているので
気になる物件を見つけたら、別の業者サイトでも
その物件をチェックしておく事をオススメする。

何故なら、同じ物件でも違うサイトでは、違う情報が得られる可能性があるのと
何よりも、違う値段が付けられている事があるので
他のサイトが自分の業者より安い値段を付けていれば
ほとんどの場合は、最低でもそこまでは値段が下がる筈。
どこのサイトで幾らだったのか、交渉材料として持っておこう。



担当者が決まったら、担当者を交えて条件を話し合う。


まずは何と言っても場所/地域

公共交通機関を使うかどうかで、場所選びに大きな違いが出てくるのは
先日の記事に書いた通り。
ここでは、私の場合&私が思う憂慮する点を基準に書いてみたい。


1)通勤に便利である

通勤が車である場合は、それほど地域を限定されない。
大ザッバに、北側とか西側とかで
後は渋滞状況との兼ね合いで通勤時間が決まって来る。
優秀な担当者であれば、その辺りの情報も兼ねて
少し距離はあるけど、この辺りは夕方はあまり混まないので
それ程時間は掛からない筈。。。
とかアドバイスをくれる。


2)治安が良い

大きな列車駅の周辺等は
特に夏場になると近隣諸国から大量に人がやって来て
路上に寝泊まりをする様な方々も居る場所もあるので避けたい。
例えば、地下鉄コムソモリスカヤ周辺は、列車駅も複数あり
“色んな方々”がいらっしゃり、一人で歩くのはあまり気分がよろしくない。


3)買い物の便が良い

日々の食材を調達するのに便利な場所。
しかし、ただ単に近くにスーパーがある、と言うだけでは不十分。
庶民派スーパーのPerekrestokは店舗数も多いし、安いので
“どこにでもあるもの”を買う時は、ここで買ったら良いとは思う。
しかし、生鮮食品は酷過ぎて何も買えない場合もある。
結局ニンジン1本買えずに店をでて来た事もあり、
他の店をハシゴする事態に陥る事も珍しくない。
ただし、場所によってはPerekrestokも悪くない所もあり
これはもう、実際に足を運んで確認する意外にはない。
例外的に、緑ラベルのPerekrestokは同店の高級ラインで
生鮮食品も使える領域の物がおいてある。

理想としては、Perekre~等の庶民のスーパーがあり
緑のPerekre等の高級ラインの食材店も徒歩圏内にあるってのが良いと思う。
他の高級食材店は
アズブカ・フクサグローブス・グルメストックマン
有名なエリセーエフスキー、同系列のAlie Parusa等々。。。
これらがが近くにあると、
多少高くてもある程度の品質の果物や野菜が手に入る。
セジモイ・コンティネントは場所によって使える所と使えない所の差が激しい。

昨年の引っ越しの際に、これらの高級食材店がどの辺にあるのか
GoogleMap等で調べてみた所、概ね西側の地域に多く分布している様に思えた。

週末に郊外の大型スーパーで大量買いするから
日々の買い物は不要!

という人以外にとっては、ちょこちょこと買いに行ける店が
徒歩圏内にあるというのは、日々の暮らしのクオリティーに大きく影響する。

高級店での買い物は、そのあまりの値段の高さに
最初は中々手が出なかったりする。
しかし、庶民系スーパーへ行っても、長期保存可能な根野菜類さえ腐っている
という状況が珍しくないモスクワで
奇麗な玉ねぎを探す為に、店から店へとハシゴしてヘトヘトになるよりも
値段は高いけど、あそこに行けばそこそこの品質のモノが手に入る
という環境に居る事の意味は大きい。

高級店で買い物をするさいのポイントは
高いか安いかではなく、必要か必要でないかで判断し、


決っっっっして円換算して確認しない事。

買えなくなるからねぃ。。。(ー∀ー;)


4)
駅から近い(私は地下鉄使いまくりですので)

友達と会う、習い事に通う、イベントに参加する等々。。。
地下鉄を使って行ける場所へは、地下鉄を使った方が
車を使うよりも早い事も多い当地。
特に、車を使う場合はほとんどの駐在家族にとってはタクシーを意味するので
出かける際は、何時に家に来てもらって、何時に迎えに来てもらってとか
前もって決めておかないと車は予約出来きない。

フラッと出かけて、成り行きの時間で帰る。。。って事は出来ない。
そんな気軽な外出をかなえてくれる地下鉄という公共交通機関の駅が
すぐ近くにある事は、イコール、
生活の自由度の高さと言っても過言ではないと思う。

もし、3)の条件が叶わないのであれば、できればこの条件は満たしたい所。
逆に、3)の条件がかなり良い形で叶うのであれば
少なくとも日々の生活で、食べる物が買えない、と言う事はない。

そして、先日の記事でも書いた通り、駅までの所要時間は
雪道換算をすべき。
雪のない道での徒歩15分の距離は、
雪道では軽く20分になり、ー15℃を下回ると徒歩15分以上は結構キツい。
もっと言えば、雪のない時期よりも、雪のある時期の方が
引きこもりがちになるのが在モス家族の常。
この外出モチベーションの下がる冬の時期に、
如何に自分自身を外出させるかの鍵は、
〜気軽に
〜簡単に
〜寒くなく
目的地にたどり着けると言うこと。

駅から激近であれば、1、2駅先に超〜便利なモールなんかがあれば(食材店含む)
3)の条件はクリアと考えても良いかもしれない。
いずれにしても、3)と4)の条件は合わせて考える必要があると思う。


細かく書くと、もっと色々ありそうですが
私が場所選びに主に重視したのはこんな所です。


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2011年02月28日

2つの条件@家探し

モスクワ赴任が決まって、
家族が一番最初に直面する問題は“住まい”ではないだろうか。

前任者の居る所に、そのまま入居する場合等を除き
どんな場所の、どんなアパートに住むのか、とても迷う。

ましてやモスクワは広く、
大部分の在モス邦人は(特に家族)自分で車を運転出来る状況になく、
かといって、公共の交通機関が十分張り巡らされているかと言えば
意外とそうでもなく。

地下鉄は非常に便利ではあるが、
在モス邦人の居住エリアを全て網羅している訳でもなく
中心地の中でも、どの駅で降りても15分程度は歩かなければならない様な
ブラック・スポット”も存在する。

夏場の15分であれば、それ程苦にもならないが
真冬の15分は、足下の環境が悪く(雪ね)15分の道のりは20分となり
ー15℃以下での15分以上の徒歩は結構厳しい。

そんな不便さが、ただでさえ大きな都市を増々大きくしている。

ここで考えなければならないのは、自分の於かれている条件。

まず、

〜〜(1)子供が居るかどうか〜〜

子供がいて、日本の教育機関に入れたいと思うなら
ある程度住む場所は決まって来る。
つまり日本人学校に近い場所か、通うのに便利な場所。

モスクワには該当の場所が2カ所程あり
これらの場所には日本人が多く住み

〜子供の友達は日本人で隣の部屋
〜自分の友達も日本人で1階下
〜ドアを開ければいつでも日本人

つまり、自分から進んで会おうと思わなくても
部屋の外にさえ出れば、毎日日本人と顔を合わせる事が出来る環境。

自然とネットワークも広く広がり
必要な情報は、ほとんど住居の周りで手に入る。
初めて海外に住む人は特に、周りに日本人が居るだけでも
結構な安心感となるのではないだろうか。

この環境に自分が“合ってる”と言う人は
モスクワ生活も相当楽しく過ごせていると言う話。

こちらに来て間もない頃
1度だけそういう地域に住むご家族と話をする機会があった。
その頃の私は(今もそうだけど)生活の1から10まで四苦八苦。
何が何だか分からず、何を誰に聞けば良いのかも分からず
少ないネットワークと自力で情報を集め、苦しい日々を送っていた。

きっとこのご家族も、特に女性や子供は
私と同じ様に辛い日々が続いているに違いない。。。
そう思って声をかけてみた。

「モスクワの生活、大変ですよね〜」

「え?何がですか?」
のっけからKO気味です。。。(^^;)

「いや、あんまり自由に外も出られないし、辛くないですか?」


「いえ、とっても楽しいですよ♪(^^)」


「。。。え?友達とか、なかなか会えなくないですか?(^^;)」


「友達は、みんな同じ場所に住んでますから。(^^)」
ダンペイさん。。。タオルを。。。

「あ。。。そうなんですか。。。(ーvー;)」

「ええ。子供達も友達が沢山いるし。


日本に居る時よりも、ずっと楽しいです。
ダンペイ!タオルをリングに投げてくれっ!!

「まぁ!そうなんですかぁ〜♪ (^∀^)」
カーン、カーン、カーン!TKOで〜す。。。orz

。。。



この後、会話が続かなかったのは容易に想像出来ましょう。。。

もちろん、こういう環境が“合わない”という人もいる。(友達にも居ます)

海外において日本人の多い場所と言うのは
概して日本でのご近所付き合いよりも密着度が高い事が多い。

自分が“合わない”と感じているコミュニティーの中で
“合ってるフリ”をするのは苦痛だし
合わないからと言って付き合いをせず
皆が固まっている中で、自分だけ孤立するのも苦痛だろう。。。

自分にはそういう環境は難しいと思えば
日本人多住地域以外を選択肢に入れて考える必要もありましょう。




次に、


〜〜(2)公共の交通機関を使うかどうか〜〜

昨年の地下鉄テロがあった際に
某企業のレポートで
「今回のテロで日本人に被害がなかったのは
各企業が公共の交通機関利用を禁止の規制を掛けていた事の賜物である」
と言う様な、暴言を吐き
日本のメディアは、次々と“在モス邦人は地下鉄を利用しない”ような
報道を垂れ流していた事をこの記事でもお伝えしたが
現実はさようにあらず。

私を含め、在モスクワ邦人の多くが日常的に
地下鉄を始めとする公共の交通機関を使いまくっている。

しかし、中にはそれらの使用を禁止している企業もあるのは確か。
ここでは、その事の賛否は別として
アパートを選ぶ際、公共交通機関を使うか使わないかでも
選ぶべき場所が見えて来ると言う話です。

まずは公共交通機関を使わない方々
この方達はの住むべきエリアは、大雑把に言えばどこでも大丈夫。
費用対効果を考えれば、少し郊外に住めば
同じ家賃でベターな部屋が見つかると言うもの。

しかし、この場合は
会社がタクシー(ハイヤー)の費用を相当分負担してくれる事が必死。
より手厚い待遇においては、運転手付きの車という事もあり。

モスクワに於けるタクシーの特別な事情はこちらの記事も参考にして下さい。

問題は、出来るだけタクシーも使わず(使えず)
自分の両足&公共交通機関のみで生活を営もうとする方々。

これらの方々は、最低限メトロの通っている地域。
できれば駅から徒歩10分以内の場所が良いと思う。

ただでさえ、引きこもりがちになるモスクワ生活で
駅に行くのが億劫になればなるほど、外出の機会も減ると言うモノ。

前述した様に
中心地であっても、どこの地下鉄駅にも近くない地域
というのも存在するので、クレムリンに近ければ近い程良いって訳でもない。

運良く条件に合う立地の物件が
その他の多くの条件にも見合うアパートであるという事も
それ程多くもない。

これ以降は、何を優先すべきか。。。

という自問自答の戦いとなる。

その戦の話は、またその内。。。


注)完全なる私見と経験からの考えですので、そこんとこ、4649。(ー∀ー)


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2011年02月25日

数字で見てみよう@モスクワ生活

2月もそろそろ終わり。

年度末が近づいているこの時期は、学生達が別れの季節であるのと同様
駐在員達にとっても別れの季節だ。
多くの企業がこの時期に人事の入れ替えをする為
現地では“お別れ会”の目白押しとなる。

そして当然ながら、去る人達の後には、来る人達が居るのが駐在の仕組みな訳で
これから当地にも、日本や諸外国から飛ばされて。。。任命されて
来られる方が、新しい環境に四苦八苦する。。。希望を膨らませる季節でもある。

駐在が決まると、周りの人からは

「うわ〜〜!羨ましい!!ステキねぇぇ。。。」

とか言われる事も多い。

しかし、多くの人が持つ“駐在に対する憧れ”は

アメリカ とか
オーストラリア とか
フランス とかであり、

インドとか
中国(特に内陸部)とか
カザフスタン とかである事は稀じゃなかろうか。

ロシアも
自分に移動場所の選択肢のない駐在員に取っては
後者のグループに属する国の要素が濃いと思う。。。

もちろん、ロシアに興味を持っている人も少なくはないけど
そういうロシア通の一般社員が、たまたまロシア駐在になる確立はそう高くない。

ほとんどの場合、

ロシアなんて全く未知の国だし
旅行に行く事も別段予定になかったし
ましてや暮らす事になるなんて思わなかった

という方々ではないだろうか。(我が家含む(ーー;))

ロシアの事なんて、ほとんどしらないし
生活環境も良くわからないし(日本語情報少ないし)
会社が色んな条件出してくれても
それが十分なのかどうかも良くわからない!

ってのが実情じゃないだろか。。。

その会社がロシアでの歴史が短かったり
前任者が居なかったりと言う場合はなおさら。。。

私自身、モスクワ生活2年を経た今でも
分からない事が多い国ではあるが
一つだけハッキリ言えるのは

決して暮らし易い国ではない

と言う事。

そこをどれだけ会社がサポートしてくれるのか
会社ごとに大きく差があるし
何をサポートしてくれるかにも、大きな差があり

そして何より、何が、どの様に大変なのか
口で説明しても、この国独特の部分が多々ある事もあり
中々理解してもらえない場合も少なくない。

そこで、駐在員を対象とした生活水準の調査結果と
自らの経験と感想を元に
モスクワ(ロシア)生活の横顔を少し描いてみようと思う。




※※※※



まずはMercer'sが出している調査
2010年の世界の生活費ランキングから。。。

1位 ルアンダ(アンゴラ)
調査国50カ国中、駐在として一番生活費がかかる国と言う事。

2位 東京
3位 ヌジャメナ(チャド)

モスクワは4位と順位を落としている。いや、イイ事だけどね。。。^^;
(2009年は3位、2008年は確か1位)

それでも、とにかく生活費が高いと言う事に変わりはない。
しかも、リーマン・ショックの影響の後
アパートの賃貸料は一時下がって来てはいたのだが
また上がり始めていると言う話もあり
今現在では3位の評価は若干低い様に感じる。

それに、
今のアパートの値段で東京のアパートを都心に借りるとしたら
おそらく、今のアパートよりも質の良い所を借りられる筈で
その部分において費用対効果を考えれば、
東京よりも高い と言うのが実感。

ワタクシ、東京では外国人(米英駐在員)のアパート探しをしたりした経験もあるので、
この感覚は結構自身アリでございます。



さらに、昨年のロシアのインフレ率は6.9%で
経済国の中で2位の物価上昇率という報告もある。(1位はインドで12%)

対して日本は、ご存知の様にデフレが止まらない状態が続いている。

こちらも、普通に買い物しても東京よりモスクワの方が高く感じるし
費用対効果の面においては、アパートと比較にならないくらい
東京の質は著しく良く、モスクワの質は著しく悪い。

残念な野菜達のレポートはこちらから→大根大根2キャベツ大根っぽいの黄色いカブ、等々。。。


ルアンダとヌジャメドには滞在経験がないので比較が出来ないが
2位の東京と比べる分には、肌感覚では間違いなくモスクワの方が高い。






次に、生活の質ランキングを見てみる。
HSBCの調査から。。。(調査国25/日本は含まれず)


ーーー友達を作るのが容易であるーーー

ロシアは7位。悪くない位置だ。
ドイツが24位である事は、ドイツ駐在経験のある身としては納得。

見た目のとっ付き難さ(愛想のなさ)は
ドイツ(デュッセルドルフ)もロシア(モスクワ)も同じだなぁ〜
と、最初は感じていたのだが
対個人として付き合った時のロシア人の人懐っこさには
少しホッとさせられるものがあった。

参考:
1位 バミューダ
2位 バーレーン
3位 タイ



ーーー引っ越しが容易であるーーー

これは、銀行口座開設、ヘルスケア、住居やユーティリティ、
その国のライフスタイルや文化への適応、現地語の学習等に関するもの。

BRICsが下位を占めて
中国20位、インドは最下位の25位、ロシアは23位
これらの国は、特に医療サービスと国内旅行に関して困難とされている。

確かに、この国の医療設備は最新でも十分でもないし、
先日のレジストレーションの記事にも書いた様に
国内旅行をするにもイチイチ面倒な手続きが必要だ。

それにインターネット環境だって
最初からアパートにインストールされてる場合は別として
申し込みから実際に使える様になるまで、半年掛かる事も珍しくない。
その上、スピードが安定せず、いつのまにか繋がってないってことも普通。

参考:
24位 カタール

1位 南アフリカ
2位 カナダ
3位 タイ



ーーー生活の質、総合評価ーーー

25カ国中。。。



ロシアは。。。



堂々の。。。





24位 チーン。。。(ーvー;)

ロシアより生活の質が悪いとされているのはインド(25位)。

つまり、モスクワは


生活費が高く、しかも

その生活自体の質も悪い


と言う事になる。orz。。。

ちなみに、同じロシアでもサンクト・ペテルブルクの生活費ランキングは30位。
同様に生活の質が悪くても、少なくともサンクトの方が少し安く生活が出来ると言う事だ。



また、駐在員になる事の利益を経済的な事よりも
人として成長出来る事
であるとする人が全体で81%と非常に高い。

その中でもロシア駐在で、そのように答えた人は97%と特に高く
穿った見方をすれば、

人として成長しなきゃ生活できねーし。。。

と読めなくもない。。。いや、完全なる私見ですよ。。。(ーvー;)


そして、
以前よりも友達や家族と頻繁に連絡する様になったとする駐在員は
全体で19%。

ロシアは24%

ちなみに
サウジ32%で総合評価20位
カタール24%で総合評価19位

“生活の質”の中には、気軽に出歩けたり
休日のレクリエーションの有無等も入っているので
総合評価の低い国で
よりいっそう、故郷や家族を懐かしむ傾向があるのは納得が行く。

これらの国に住む駐在員達は
Twitterややってます
Skypeや(もちろん、やってます)
FaceBook等を使っている事が多く(言わずもがな(ーvー;)
より安く、より簡単に、家族や友達と連絡を取っていると言う。

前述の様に、ネット環境が成熟しているとは言い難い当地ですが

ワタクシ。。。1日たりともネットが繋がらなければ




だいたい発狂します。。。(ーー)




※※※※




。。。少しはモスクワ生活の横顔が見えたでしょうか。。。

世界には
モスクワよりも、もっともっと不利な国は沢山ある事は十分承知。

しかしながら、
興味も何もなかった国に、ある日突然送られた駐在員としては
出来る限り安全で快適な生活をしたいと思うのは贅沢な事ではない筈。

モスクワに駐在が決まった皆様。。。
人事との交渉は、その後の生活を大きく左右致しまするよ。。。(ー∀ー;)


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risurisu_journal at 00:00│ブログランキングPermalinkComments(10)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック