2011年08月27日
陸前高田のお話を伺いました@モスクワ
3日続けてInterautoのイベント記事になってしまいましたが、
決して主催者の回しモンではありません。( ̄ー ̄)
今日は行ってないし。。。
昨日の記事にも書いた通り、
陸前高田出身の写真家、上田聡さんにお話を伺う事が出来た。
ーー震災関係の報道量は、めっきり減ってしまった
ーー復興は、まだ0にも達していない
そう言いながらも
ーー被災者の人達は意外と明るい
と、被災者でもあるご自身が悲愴感もなく話始めてくれた。
ああ。。。それは良かった。。。
。。。と、一瞬胸を撫で下ろしそうになるが
現実は全くそんなことはないのは言うまでもない。。。
ご本人の許可が得られたので、展示写真も少し載せさせてもらいます。
これは震災5日後の陸前高田の様子。
本当は3日目には現地を目指して出発したそうですが
もちろん最短距離を行ける訳もなく
迂回した距離はなんと800kmだったそうです。
上田さんは東京に住んでいます。
震災直後は、ここには夥しい数のご遺体があったそうですが
上田さんが到着した時には、ただの一体のご遺体も目にしなかったそうです。
自衛隊の方々が、短期間の間にほぼ完璧に収容していたんだとか。。。
私の記憶では、確か震災直後の自衛隊への出動要請は2万人程度だったはず。
あれ程の大きな地震であれば、
起きた瞬間に10万人規模のマンパワーがあっても足りないと想像するのが妥当だと思うが
ここでも政府の想像力はそこには至らず
結局その後、5万人、10万人、総動員。。。と
まるで原発の避難地域を広げる様に自衛隊の動員を増やして行った。
その中で、これだけ足場の悪い。。。というか、足場なんか存在しない場所で
一体一体のご遺体を短期間で収容したというのは、やっぱりスゴい。
その上、ぬいぐるみや、写真等
被災者、ご遺族の思い出の品と思われる品々を
瓦礫の上にキレイに並べて行ったという。。。
自衛隊、恐るべし。。。
今も現地では、思い出の品を発掘するボランティアや
発見された写真をキレイに洗浄して乾かして本人の手に届ける、
というような活動がされているのは良く知られている。
実際、被災者の方々が現地で探しているのは“写真”であることが少なくなく
上田さんも、そんな被災者の姿を見て、写真の力を再認識したそうです。
上の写真、良く見ると中央奥の方にポツンと建物が残っているのですが
これが“津波が来たときの為の避難所”だそうです。
その建物の中の様子がコレ。
これが避難場所。
残っているのは枠だけ。
津波は20mにまで達したって。。。
これは最近の写真。
「子供達の笑顔が良いですね。」と言うと
「子供達はいつも明るいんです。」と。
確かに、震災直後の避難所の様子を写した映像でも、子供達は笑ってたね。
子供、スゲー。。。無意識に、かなり多くの人を癒してる。。。
これも印象的な写真だった。
女子高生が2人、普通にベンチに座って話をしてる。
普通の放課後みたいに見えるけど
背景が壊滅状態。
ともすると、SF近未来映画のワンシーンみたい。シュールだよね。
苦境の中で日常生活を営む事の強さを感じる絵。
これは、うごく七夕の様子。
七夕の山車を引いて、街中を練り歩くというイベントを被災地で行ったそうです。
開催に持ち込むまでも大変だったようです。:『陸前高田うごく七夕が実現するまで』
夕闇に浮かび上がる山車が、幻想的でスゴく奇麗に見えるけど
周囲は瓦礫なんだよね。
亡くなった方への鎮魂の気持ちと、復興に向けた強い意志が伝わって来る様。
ーーあまり取り上げられない、忘れられた様な被災地もあるんです。
メディアはビルに船が乗り上げた写真とか、派手なモノを好みますが
実は、そういう場所の被害は(相対的に見ると)意外と小さかったりするんです。
その通りなんだろうな、と思う。
上田さんは、そんな“メディア的にはボツ”な状況を
でも、真実を語る写真を
故郷、陸前高田が経験したあの日の事と
復興に向けて歩んでいる現在の姿を通して、これからも国内外で紹介していく予定です。
作品はHPにも掲載されています。
11月17日〜12月4日まで欧州で写真展ツアーも予定しているそうです。
(ブレーメン、ウィーン、パリ、ロンドン等、調整中含)
是非、わが町でも!!と言う在外の方は、ぜひ連絡を取ってみて下さい。
(微力ながら、私に連絡頂いても上田さんにお繫ぎします。)
上田さん、貴重なお話と写真をありがとうございました。
私もこれからも「震災を忘れず」自分に出来る事を考えて行きたいと思います。
==========
モスクワでの開催は28日まで
Crocus Expo
MKAD 65-66
Metro: Myakinino (出口からすぐ)
写真展は14番の入口入ってすぐ
忍者/花魁ショーのYOKOHAMAブースも同入口から
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決して主催者の回しモンではありません。( ̄ー ̄)
今日は行ってないし。。。
昨日の記事にも書いた通り、
陸前高田出身の写真家、上田聡さんにお話を伺う事が出来た。
ーー震災関係の報道量は、めっきり減ってしまった
ーー復興は、まだ0にも達していない
そう言いながらも
ーー被災者の人達は意外と明るい
と、被災者でもあるご自身が悲愴感もなく話始めてくれた。
ああ。。。それは良かった。。。
。。。と、一瞬胸を撫で下ろしそうになるが
現実は全くそんなことはないのは言うまでもない。。。
ご本人の許可が得られたので、展示写真も少し載せさせてもらいます。
これは震災5日後の陸前高田の様子。
本当は3日目には現地を目指して出発したそうですが
もちろん最短距離を行ける訳もなく
迂回した距離はなんと800kmだったそうです。
上田さんは東京に住んでいます。
震災直後は、ここには夥しい数のご遺体があったそうですが
上田さんが到着した時には、ただの一体のご遺体も目にしなかったそうです。
自衛隊の方々が、短期間の間にほぼ完璧に収容していたんだとか。。。
私の記憶では、確か震災直後の自衛隊への出動要請は2万人程度だったはず。
あれ程の大きな地震であれば、
起きた瞬間に10万人規模のマンパワーがあっても足りないと想像するのが妥当だと思うが
ここでも政府の想像力はそこには至らず
結局その後、5万人、10万人、総動員。。。と
まるで原発の避難地域を広げる様に自衛隊の動員を増やして行った。
その中で、これだけ足場の悪い。。。というか、足場なんか存在しない場所で
一体一体のご遺体を短期間で収容したというのは、やっぱりスゴい。
その上、ぬいぐるみや、写真等
被災者、ご遺族の思い出の品と思われる品々を
瓦礫の上にキレイに並べて行ったという。。。
自衛隊、恐るべし。。。
今も現地では、思い出の品を発掘するボランティアや
発見された写真をキレイに洗浄して乾かして本人の手に届ける、
というような活動がされているのは良く知られている。
実際、被災者の方々が現地で探しているのは“写真”であることが少なくなく
上田さんも、そんな被災者の姿を見て、写真の力を再認識したそうです。
上の写真、良く見ると中央奥の方にポツンと建物が残っているのですが
これが“津波が来たときの為の避難所”だそうです。
その建物の中の様子がコレ。
これが避難場所。
残っているのは枠だけ。
津波は20mにまで達したって。。。
これは最近の写真。
「子供達の笑顔が良いですね。」と言うと
「子供達はいつも明るいんです。」と。
確かに、震災直後の避難所の様子を写した映像でも、子供達は笑ってたね。
子供、スゲー。。。無意識に、かなり多くの人を癒してる。。。
これも印象的な写真だった。
女子高生が2人、普通にベンチに座って話をしてる。
普通の放課後みたいに見えるけど
背景が壊滅状態。
ともすると、SF近未来映画のワンシーンみたい。シュールだよね。
苦境の中で日常生活を営む事の強さを感じる絵。
これは、うごく七夕の様子。
七夕の山車を引いて、街中を練り歩くというイベントを被災地で行ったそうです。
開催に持ち込むまでも大変だったようです。:『陸前高田うごく七夕が実現するまで』
夕闇に浮かび上がる山車が、幻想的でスゴく奇麗に見えるけど
周囲は瓦礫なんだよね。
亡くなった方への鎮魂の気持ちと、復興に向けた強い意志が伝わって来る様。
ーーあまり取り上げられない、忘れられた様な被災地もあるんです。
メディアはビルに船が乗り上げた写真とか、派手なモノを好みますが
実は、そういう場所の被害は(相対的に見ると)意外と小さかったりするんです。
その通りなんだろうな、と思う。
上田さんは、そんな“メディア的にはボツ”な状況を
でも、真実を語る写真を
故郷、陸前高田が経験したあの日の事と
復興に向けて歩んでいる現在の姿を通して、これからも国内外で紹介していく予定です。
作品はHPにも掲載されています。
11月17日〜12月4日まで欧州で写真展ツアーも予定しているそうです。
(ブレーメン、ウィーン、パリ、ロンドン等、調整中含)
是非、わが町でも!!と言う在外の方は、ぜひ連絡を取ってみて下さい。
(微力ながら、私に連絡頂いても上田さんにお繫ぎします。)
上田さん、貴重なお話と写真をありがとうございました。
私もこれからも「震災を忘れず」自分に出来る事を考えて行きたいと思います。
==========
モスクワでの開催は28日まで
Crocus Expo
MKAD 65-66
Metro: Myakinino (出口からすぐ)
写真展は14番の入口入ってすぐ
忍者/花魁ショーのYOKOHAMAブースも同入口から
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この記事へのコメント
1. Posted by Chapu 2011年08月27日 19:53
上田さんの写真、今日見てきました。
見てるうちに何だか涙が出そうになりました。
TVやネットで映像や写真はいっぱい見ていたはずなのに、何かが違う。心に響く写真で、より身近に感じて、ぐっとくるものがありました。悲惨さと同時に人々の強さも感じました。
うまく言えないけど震災以降、私はまだ一度も日本に帰っていないので、報道で見て分かってたつもりが、全然、分かってなかったんだなって思いました。
私に出来る事は何もないけれど、これからもずっと忘れないこと、思い続けること。何より同じ日本人として心から応援したい気持ちでいっぱいです。
見てるうちに何だか涙が出そうになりました。
TVやネットで映像や写真はいっぱい見ていたはずなのに、何かが違う。心に響く写真で、より身近に感じて、ぐっとくるものがありました。悲惨さと同時に人々の強さも感じました。
うまく言えないけど震災以降、私はまだ一度も日本に帰っていないので、報道で見て分かってたつもりが、全然、分かってなかったんだなって思いました。
私に出来る事は何もないけれど、これからもずっと忘れないこと、思い続けること。何より同じ日本人として心から応援したい気持ちでいっぱいです。
2. Posted by りり 2011年08月27日 21:00
Chapuちゃん、
足を運んで頂いて、ありがとう!
私もね、涙出そうになったよ。
でも、上田さんの前で泣く訳にはいかーーーん!!と思って堪えた。^^;
ホントにね〜、色んな所で震災の様子は目にしてる筈なんだけど
やっぱり違うんだよね。
これが写真の力だよね。
忘れないでいようね。出来る事はあまりにも少ないけど。
コメントありがとね♪^^
足を運んで頂いて、ありがとう!
私もね、涙出そうになったよ。
でも、上田さんの前で泣く訳にはいかーーーん!!と思って堪えた。^^;
ホントにね〜、色んな所で震災の様子は目にしてる筈なんだけど
やっぱり違うんだよね。
これが写真の力だよね。
忘れないでいようね。出来る事はあまりにも少ないけど。
コメントありがとね♪^^