個展
2013年05月25日

個展 〜見えざる世界〜

3月に行ったチャリティーイベントで、
素晴らしい歌と演奏を披露して下さったマキ奈尾美さんは
実は画家という側面も持っている。

その奈尾美さんの個展が、昨日から始まっている。

「Invisible world view from Moscow and Tokyo 」

会場は地下鉄ベラルースカヤから少し北へ向かった
大通りから一歩住宅の中に入った閑静場所にあるVeresov Gallery。

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昨日(24日)はそのオープニングのセレモニーがあり、そこにお邪魔させて頂いた。

奈尾美さんの絵は所謂“抽象画”。
作品は以前から写真で拝見していたのだが、実物を見るのは今回が初めて。
こういう場所に来るといつも思うのは
「やっぱ生で見ないと分からない。」ということ。

抽象画というのは、正直言って素人には理解し難い部分があると思う。
ともすれば、子供の落書きと並べても良くわからない様な
そう感じてしまうと、そこから先の理解への道筋も断たれてしまう様な。。。
でも、実際に作品の前に立ってみると
これは、“理解”するんじゃなくて、
“感じる”という鑑賞の仕方の方が正しい様な気がして来る。

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ロシアの教会の鐘の響きからインスピレーションを受けた「перезвон(ペレズヴォン)」(左)

奈尾美さんの作品は、キャンパスから作成している。
それに使われている布は所々に金糸が織り込まれている麻。
パッと見には分からないけど、光があたると、
その角度によって様々に小さくキラキラと光る。
また、麻独特の少し不均整な織目のニュアンスも面白い。

作品の一つ一つについて説明を頂いたのだが
面白いことに、その説明は全て「後付け」なんだそうな。

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ロシアのイコン画家アンドレイ・リュブロフから影響を受けた作品。

作品を描く時は、夜中であろうとなんであろうと、突然描き出す。
描いている時は自分が何を描いているのか解っていない。
しかし、その「仕上がり」の時は「ここで終わりだ」とハッキリ解るそうな。
その後、出来上がった作品を見て「これは○○を描いたんだ。」と。
作品を描いていた時の精神状態や、その時にどんなモノに接していたかが
大きく影響しているのだが、作成中にその事を意識してはいない。

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それは例えば、教会から流れる鐘の音の振動が空気を清らに浄化して行く様子。
その振動が美しい音色として体に入って行く様子。
平家物語に接していた時の作品には、この世の諸行無常が描かれていた。
奇しくもそれは、先のチャリティーイベントのコンサートで
彼女が披露した「いろはにほへと」という美しい曲を作成していた時でもあった。

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また、彼女の作品で使われるのは、絵の具と独自のキャンパスだけではない。
割れてしまった鏡(決して作品のピースとして割った訳ではない)の欠片や
アルミホイルやプラスチック等も使われていている。

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描く道具も筆だけではなく
例えば使い古した歯間ブラシ(!)の柄の部分を利用して描いたりもしていると言う。
また、それらの道具とピースは、作成作業に入るときは
その作品に必要なものが全て回りに揃っていて
その全てが、まるでオーケストラの様にハーモニーを作って勝手に動き出すと。

まさに精神世界の作品。
この世界を具体的な絵で表すのはむしろ不可能で
これこそが抽象画だからこそ表現出来るものなんじゃないか、と
話を伺っていて感じた。

もちろん、その作品が産まれるまでには
日々、様々な思考や感性を働かせて、辛い壁にぶち当たりながら苦しむのだと言う。
彼女の作品を見ていると、「なるほど」と腑に落ちてしまう所がスゴい。

この個展では、他にもロシア人のアレクセイ・ヴァウリンさんの絵も展示されている。

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色んな種類の作品を作っているのだそうだが
今回展示されているのは、やはり“抽象画”。
しかし、奈尾美さんの世界とは全く異なる、ある種対極にある様に見えるコラボが面白い。

真っ黒に塗られたキャンパスから、
所狭しと表現されたエネルギーあるアレクセイさんの作品

何も描かれていない空間をも表現する、
床の間に飾られる茶花のような奈尾美さんの作品

ロシアからみた、そして日本からみた「見えざる世界」は
素人の私から見ても、とても興味深く拝見できた。

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いやしかし、神様っちゅーんは不公平ですなw
歌も歌えて作曲も演奏も出来て
おまけにキレイで頭が良くて面白いマキ奈尾美さん。
その全てがまた、作品にも表れてるようでしたわ♪
凡人の私も、人生の最期には帳尻があうんですかね〜^^;

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「Invisible world view from Moscow and Tokyo」

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Veresov Gallery:Leningradsky prospect, 14, bld 2
メトロ:ベラルースカヤ
開催日時:
5/24(金)オープニング
5/25(土)〜27(月)2時〜8時
5/28(火)12時〜4時


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